母子家庭の子どもが大学進学する際、経済的な負担が大きな課題となります。そんな中、国の「大学無償化制度」を利用することで、授業料や入学金の一部または全額を免除・減免を受けることができます。
本記事では、母子家庭が大学無償化制度を利用するための年収基準について解説します。
大学無償化制度とは
大学無償化制度は、経済的理由により大学進学を断念せざるを得ない家庭の子どもを支援する制度です。授業料や入学金の一部または全額を免除・減免するほか、給付型奨学金の貸与を受けることもできます。
母子家庭の子どもが大学無償化制度を利用するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 大学・短期大学・高等専門学校に進学する予定であること
- 母子家庭であること
- 世帯収入が一定以下であること
母子家庭の大学無償化、年収基準はいくら?
母子家庭の大学無償化の年収基準は、以下のとおりです。
区分 | 世帯収入 |
---|---|
Ⅰ区分 | 前年合計所得が720万円以下 |
Ⅱ区分 | 前年合計所得が720万円以上1,080万円以下 |
Ⅲ区分 | 前年合計所得が1,080万円以上 |
Ⅰ区分は、授業料・入学金の全額を免除・減免されます。Ⅱ区分は、授業料・入学金の3分の2を免除・減免されます。Ⅲ区分は、授業料・入学金の3分の1を免除・減免されます。
**母子家庭の年収基準は、世帯主の所得と養育費を合算した金額で判断されます。**養育費は非課税所得に該当するため、大学無償化の年収基準には影響しません。
なお、世帯収入は、前年の1月1日時点の世帯構成員の合計所得で判断されます。
母子家庭の大学無償化、申請方法は?
母子家庭が大学無償化制度を利用するためには、以下の手順で申請を行います。
- 学校を通じて、大学無償化制度の対象となるかどうかを確認する
- 対象となる場合は、大学等を通じて「大学等就学支援金申請書」を入手する
- 申請書に必要事項を記入し、申請書に必要な添付書類を添えて、大学等に提出する
申請書の提出期限は、入学年度の3月31日までです。
母子家庭の大学無償化、利用のメリットは?
母子家庭の子どもが大学無償化制度を利用することで、以下のメリットがあります。
- 授業料や入学金の負担が軽減される
- 給付型奨学金の貸与を受けられる
授業料や入学金の負担が軽減されることで、大学進学へのハードルが下がります。また、給付型奨学金の貸与を受けることで、学費以外の生活費の負担も軽減されます。
まとめ
母子家庭の子どもが大学進学する際、大学無償化制度を利用することで、授業料や入学金の負担を軽減することができます。
年収基準を満たす場合は、ぜひ大学無償化制度を活用してみてください。
参考文献
- 文部科学省「大学等就学支援金」
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